コアなネタの一部が本当にしょうもないのはもはや作風ですかね。前作と似た構成になっているせいもあっておおよそのネタはわかりましたけど、あんなしょうもないところでひっかけようとしていて、それにひっかかってしまうとは。当時としての超技術方向のネタだろとおもっていたのでその露骨なミスリードに引っかかったともいえますが。
コアなネタの一部が本当にしょうもないのはもはや作風ですかね。前作と似た構成になっているせいもあっておおよそのネタはわかりましたけど、あんなしょうもないところでひっかけようとしていて、それにひっかかってしまうとは。当時としての超技術方向のネタだろとおもっていたのでその露骨なミスリードに引っかかったともいえますが。
解説やらなにやらをあとで読んでなるほどとなる作りというか。文章とかはかなり読みやすくアンフェアなところも基本的にはない(一部あるという指摘はみましたが)のですいすい読めましたし、キャラも親しみやすいのでいいのですが読んでて途中から「これ犯人捜しじゃねえな」と気がつくまで不思議な違和感がずっとある読書体験でした。
あと作中でも強調されてますが凄いのはジェリーフィッシュそのものじゃなくて素材技術で、そんなハイパーな素材あるなら飛行船とか作ってる場合じゃないだろ!とはおもいました。終盤のジェリーフィッシュの大活躍で「そんなすげえ飛行船だったんだ」となりましたけど。
無線機の使い方はすごいなとおもいました。そこに関してはまったく違和感を感じなかった。
ミステリ小説版STEINS;GATEというかAURA 〜魔竜院光牙最後の闘い〜というか。作風自体は結構前のはやりなのでミステリ方向でやったからといって新鮮味があるかというとあんまりないとおもう。
ラノベだいすきなのでこの手のギャグはまあまあ好きなんですがこれなんのパロディだっけって考えながら読むのを楽しいと感じるかどうかで評価はわかれそう。
あとちょっと気になったのは誤字脱字。商業出版で複数残ってるのはひさしぶりに見た気がします。
白井智之の旧作を遡って読んでるんですが、これはとくに勢いで押してる部分が強いところはありますね。
根本のSF設定自体がそうはならんやろってのはまあ受け入れるとしてもメインのネタ自体でもっと楽になんとでもできるのでは?とおもえてしまうのはどうなのかなと。著者の魅力はそういう方面ではないとわかってはいてもちょっと疑問におもってしまったりと。
文庫本で追加されたらしい掌編はこれどういう意味なんですかね?沖弓志麻という人物が登場しますけどこのひとがどういうひとなのかってどこかでわかるようになってますかね?
ここまでのグロ趣味を比較的抑えてロジカルな構成力を存分に発揮したいままでの作者を考えると意欲作。私は結構素直なので作中の誘導に引っかかってあの人が犯人かなと思ってました。
このあとのいけにえも読んでいるわけなんですが、これか「いけにえ」でつかうとおもっていた、実は生きているギミックを使わないのはなんでかなとは思いました。三作目があるなら「名探偵のしたたり」あたり?あるかというとあるようなないようなですが。